職人の“手”から生まれた、キャビアのハンドクリーム

FEATURES
職人の“手”から生まれた、キャビアのハンドクリーム

菌と向き合い、潤いを取り戻す
宮崎キャビア1983の職人たちは、キャビアづくりの合間に何度も手を洗います。
一日に何十回も――その清潔さへのこだわりが、熟成という奇跡を支えています。
なま物を、わずか3%という塩分濃度で長期間熟成させるには、菌を寄せつけない環境づくりが欠かせません。
そのため、加工場はクリーンルーム化。
作業着や器具だけでなく、職人の手までもが“無菌”に近い状態で保たれています。
――けれど、その清潔さの代償として、職人たちの手は乾き、荒れていきました。
それでも「良いキャビアをつくるためだから」と、誰も文句を言わない。
そんなある日、キャビアにコラーゲン産生を促す力があるという話を耳にしました。
「この手を守るものを、自分たちの手でつくれないだろうか」と。
それが、このハンドクリームの始まりでした。

食の現場から、美の現場へ
― キャビアに宿る“うるおい”の可能性 ―
素材の研究を進めるうちに、キャビア由来成分が肌にやさしく働くことが知られていると分かりました。
それを“効能”として語るのではなく、素材の恵みとして丁寧に活かす。
私たちはそう決めました。
コスメづくりは未知の領域。
それでも、使う人の肌に誠実でありたい――その思いで、ひとつひとつ処方を磨き上げていきました。

スペック表には載らない“誠実さ”
キャビアエキスを抽出する際に使う溶媒「BG」。
多くのメーカーが製造コストから石油由来を選ぶ中で、私たちはとうもろこし由来の植物性BGを選びました。
一見するとスペック表には現れない部分ですが、そうした細部の積み重ねこそが、製品の本当のクオリティをつくると信じています。
また、全原料を完全オーガニックにすることは困難ですが、できる限りオーガニック認証素材を取り入れ、自然由来の処方を大切にしています。
香りは、レモン&ジンジャー。
ほのかに香り、すぐに消える。
食や接客など、香りを残せない職場でも安心して使えるよう設計しました。
開発にかかった時間は、2年。
試作と改良を重ね、ようやく納得のいくハンドクリームが完成しました。
それは、化粧品ブランドではなく“キャビアブランド”が、真剣に作り上げた一本です。

世界のプロフェッショナルに選ばれて
完成品をいくつかの企業や専門家に試用してもらったところ、最初に反応を示したのは JAL国際線のバイヤー でした。
世界の一流ブランド――
ロクシタン、ジュリーク、ミキモト、シスレー、ランコム、エスティ ローダー。
その中でハンドクリームを扱うのはわずか数ブランド。
そこに、宮崎キャビア1983の名が並びました。
「香りが控えめで、フライト中でも使いやすい」
「塗り直す時間がなくても、しっとり感が続く」
「ベタつかないのに深く潤う」
そんな客室乗務員の声が、採用の決め手になったと聞いています。
また、アジアを代表するラグジュアリースパ「バンヤンツリー・スパ」でも施術用として導入。
食の現場から生まれた一本が、“美の現場”へと広がっていく。私たち自身、驚きとともに大きな喜びを感じた瞬間でした。
本物を見抜く人は、ちゃんといる
私たちは、日本のキャビアブランドです。
大きな広告も、派手なプロモーションもありません。
それでも、真剣に作ったものは、届く。
本物を見抜く人は、ちゃんといる。
JALのバイヤーも、スパのプロフェッショナルも、
そして、毎日手を使って働くあなたも。
その選択が、私たちの誇りです。

贈る人にも、贈られる人にも
手を酷使する人に、静かに寄り添う一本。
香りを控えめに、使い心地を誠実に。
派手さではなく、毎日の中で「心地よく続く」ものを。
“あの人に贈りたい” と思える、
“自分のために使いたい” と感じる。
どちらの想いにも、そっと応えるハンドクリームです。